突然ですが、皆さんが好きな吹奏楽曲はありますか?
今回ご紹介するのは、吹奏楽の人気吹奏楽曲の1つである「センチュリア」!
楽しげな音楽から好きになったという人も多いのではないでしょうか?
この記事では、吹奏楽の人気曲の1つである「センチュリア」について詳しく解説していきます!
「センチュリア」ってどんな曲?
「センチュリア (原題:Centuria)」はアメリカ出身の作曲家であるジェイムズ・スウェアリンジェン(James Swearingen)によって作曲された曲です。
J.スウェアリンジェンの曲は、演奏しやすくも魅力的なメロディや豊かなハーモニーから人気な作品が多いです。
例えば、
「管楽器と打楽器のためのセレブレーション」
「インヴィクタ序曲」
は彼の作品の中でも演奏される機会が多いです。
今回ご紹介するのは、そんなJ.スウェアリンジェン作曲の「センチュリア」で、この曲の魅力として、
等が挙げられます!
この曲はシンプルな構成で演奏しやすく、聴き映えもよい点が魅力的ですね。
演奏会のオープニング等にぴったりの1曲といえるでしょう!
’Centuria’の意味は?初演は日本の高校?
‘Centuria’とはスペイン語で、『100周年』を表す単語です。
英単語の’Century’の語源でもありますね。
なぜ、このタイトルがつけられたかというと、
この曲が’C.L. Barnhouse’という出版社の100周年を記念して、作曲された作品
だからです。
記念作品にふさわしい壮大さもあり、魅力的な作品ですね。
そんな、この’Centuria’ですが、なんと世界初演は埼玉栄高校吹奏楽部による演奏なんだとか!
1986年に『J.スウェアリンジェン初来日記念新譜コンサート』で、この’Centuria’が演奏されました。
埼玉栄高校については、こちらの記事でご紹介しましたが全国屈指の強豪校の1つです。
これほどの名曲が、日本の高校吹奏楽部による演奏が初演というのはすごいですよね!
埼玉栄高校によって演奏されて以来、様々な高校で演奏されて現在に至っても高い人気を誇ります。
日本にゆかりがある作品であることを知らなかった人も多いのではないでしょうか?
曲の構成と演奏のポイント!
1. イントロ
Timp.によるロールとそれに続く金管のファンファーレから曲が始まります!
冒頭はスタッカートになりやすいですが、スタッカートではないので長めに演奏するように気をつけましょう。
ここがまず曲の印象を決めるので、華やかに演奏してくださいね!
テンポの移行はS.Dがつなぎ、その後はTb.→Tp.→Fl. & Cl. & Xyloとメロディをつないでいきます。
音圧の増大とともに後のcresc.に上手く移行できるとよいです。
また、イントロ最後のTimp.ソロははっきりと音を出し、主部につなげていきましょう!
2. 主部
冒頭が終わると、メインのメロディから構成される主部が始まります。
メロディラインが変化するので、それに合わせて音量バランスを変化させましょう。
メロディを引き立てるように演奏できるとよいですね!
mpやfなど、音量の指定が明確に指示されているので、しっかりとそれに合わせて演奏しましょう。
繰り返しのメロディが登場しますが、適当に演奏しないようにしたいです!
3. 中間部
中間部は穏やかな雰囲気に変わり、感情的な旋律が展開されます。
まずはHr.を主体としたメロディから始まります。
しっかりと息を入れてはっきりと主張できるようにしましょう。
また、全体として和音のバランスが重要となり、他のパートも聞きつつ、自分の役割を考えて演奏してみてください!
フレーズの最終音を丁寧に収め、次の音につなげる意識も持てるとよいですね。
パーカッションに関しては、大きく出すぎると聞き苦しくなってしまうので、音量を調整する必要があります。
楽団全体でアンサンブルをし、感動的な演奏を目指しましょう!
4. 終盤~クライマックス
パーカッションの転換部を経て、主題が再現され、盛り上がりながらフィナーレへと向かいます。
冒頭と同様に音を切りすぎないように、演奏できるといいです!
終盤はrit.をかけてテンポが変化します。
バラバラにならないように、全体でアンサンブルして演奏しましょう!
音量はffとなりますが、しっかりと響きを意識してむやみに大きな音を出さないようにしてください。
最後の音はしっかりと響きを残し、きれいに終われるといいですね!
打楽器演奏のポイント!
ここからは、筆者自身がパーカッション経験者ということで、少し打楽器演奏のポイントについて解説していきます。
パートとしては、
Timp. S.D. B.D. Cym. Mallet Perc. 小物打楽器
があります。
結構使用する打楽器が多めなので、演奏する前に確認しておきましょう!
この曲でメインとやるのはやはりTimp.ですね!
曲の転換部でソロとなる箇所がいくつか登場します。
先ほども書きましたが、ハード系のマレットを使用するなどしてしっかりと音を出すようにしましょう!
ただし、叩きつける感じではなく、腕の重さを使うようにマレットを振って演奏したいです。
また、中間部から終盤にかけての転換部はパーカッションのアンサンブルになります。
アクセントの位置が特徴的なので、まずはこのアクセントを意識してつけることに気をつけましょう!
2小節間のcresc.はどのようにつけていくかを打楽器パート間で話し合っておくとよいです。
共通認識でcresc.をかけていきましょう!
全体として、音を出すところはしっかりと出して、伴奏では抑えるといった抑揚がある演奏が重要です。
しっかりとメロディも聴きつつ、盛り上がりや自身が目立つところは音を明確に出していきましょう!
最後に
いかがでしたか?
今回は、ジェイムズ・スウェアリンジェン作曲の「センチュリア」について解説してきました。
壮大で聴き心地がよく、オープニング等にも相応しい「センチュリア」。
演奏会で演奏するにはぴったりの1曲ですので、選曲を考えてみてください!
ぜひ、参考にしてみてくださいね!
・力強く壮大な序奏
・親しみやすい旋律
・初心者から上級者まで楽しめるアレンジ
・華やかなサウンド