【吹奏楽屈指の難曲】「華麗なる舞曲」について詳しく解説!

スポンサーリンク

突然ですが、皆さんはどんな吹奏楽曲が好きですか?

今回ご紹介するのは、吹奏楽屈指の難曲の1つとしても知られる「華麗なる舞曲」

曲名はとても有名なので、どこかで聴いたことがあるという方も多いのではないでしょうか?

この記事では、そんな「華麗なる舞曲」について詳しく解説していきます!

スポンサーリンク

「華麗なる舞曲」ってどんな曲?

「華麗なる舞曲 (Dance folatre)」は、アメリカの作曲家であるクロード・トーマス・スミス (Claude Thomas Smith)によって作曲された曲です。

C.T.スミスと呼ばれることが多いですね!

彼が作曲した作品は難曲が多く、有名作品も多いので一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

例えば、同様に吹奏楽曲の中でも難しいと言われる、

「フェスティバル・バリエーション

も彼が作曲しています。

C.T.スミスは吹奏楽のための多くの作品を手がけており、特にリズミックでエネルギッシュな作風が特徴です。

実際に本作も、華麗なリズムと変拍子を活かした技巧的な楽曲 になっています!

スポンサーリンク

「華麗なる舞曲」が高難易度な理由

この「華麗なる舞曲」アメリカ空軍バンド(The United States Air Force Band) の委嘱により作曲された作品です。

アメリカ空軍バンドは、軍楽隊のトップレベルの演奏団体 であり、質の高い演奏を誇るプロフェッショナルなバンドとしても知られています。

日本でも自衛隊の音楽隊は演奏技術が高いことでも知られていますよね!

それで、スミスは彼らの高い演奏技術を前提に、難易度が高く、華やかで演奏効果の高い作品 を作ることを意識したそうです。

例えば、

・軍楽隊の持つダイナミックな響きを活かすために、力強い金管ファンファーレや打楽器の活躍する部分 を多用

・軍楽隊の機動力を反映するような、変拍子を多用した軽快で推進力のある舞曲 を構成

・「Folâtre(陽気な、遊び心のある)」というフランス語のタイトル に象徴されるように、ユーモラスでエネルギッシュな雰囲気を持つ

というようなことを意識して作曲されたと言われています。

これによって、このような高難易度の「華麗なる舞曲」が作曲されました!

したがって、非常に難しいこの曲ですが、聴けば分かるように演奏できれば圧巻なので、ぜひ演奏してみたい1曲と言えます!

曲の構成と演奏のポイント!

スポンサーリンク

1. 序奏– 壮大なファンファーレとリズムの提示

まず、この曲はトランペット・トロンボーン・ホルンを中心とした強烈なファンファーレで開始します!

このファンファーレは非常に重要なので、金管は響きを統一しつつ各音のアタックを明確に演奏したいです。

クレッシェンドする部分がはっきりとあるので、ダイナミクスをつけて演奏するようにしましょう!

また、この曲は全体として変拍子が沢山登場しますが、この冒頭から6/8拍子と3/4拍子が交錯する独特のリズム感があります。

なので、冒頭で演奏しながらしっかりとリズムを把握して共有していきましょう!

2. 主題部(Exposition) – 変拍子を活かした軽快な舞曲

ここから本格的に「舞曲」が始まります!

5/8拍子、7/8拍子 を組み合わせたリズミカルな主題が特徴的ですね!

いずれの拍子も他の吹奏楽曲で出る機会は多くないので、予めこのような拍子に慣れておく必要があります。

拍を数えるというのは正直難しいところがあるので、 フレーズ感で捉えると演奏しやすいでしょう。

木管に関して、クラリネット・フルート・オーボエなどの木管楽器が細かい動きを担当します!

非常に難しいですが、音の粒をそろえつつ、軽快に吹くことを意識しましょう。

また、旋律はシンコペーションや装飾音が多く、跳ねるような軽快さ があります!

細かい動きに囚われて音楽表現が疎かになりそうですが、軽快に演奏できるように練習していきたいですね。

スポンサーリンク

3. 中間部(Lyrical Section) – 穏やかで美しい旋律

中間部では一度テンポが落ち着き、流れるような美しいメロディーが登場します!

ホルンや木管(特にクラリネットとフルート)が中心となり、抒情的な旋律となります。

フレーズを大きく捉え、息の流れを意識することで豊かな響きを作ることを心掛けたいです。

ここで、伴奏パートは音量を抑え、メロディを引き立てることが大切です。

主役を引き立てるように意識しましょう!

また、和音の美しさと響きの移り変わりが聴きどころです。

ダイナミクスの変化もあるので、練習を通して表現力を高めていきたいですね。

4. 再現部(Recapitulation) – エネルギッシュなダンスの再現

再び速いテンポに戻り、冒頭の舞曲のリズムが復活します!

テンポが上がるため、リズムが走りすぎないように注意したいところですね。

また、旋律は発展しており、より装飾的で技巧的なパッセージ が増えてきます。

譜面をミスせず追えるように頑張りましょう!

加えて、打楽器パートが活躍して、リズムがより強調されてきます。

この後パーカッションについては別で触れますが、アンサンブルできるように楽譜に食らいつくのではなく、周囲を聞けるようにしたいです。

後半はトランペットとトロンボーンが強調されていき、よりダイナミックな展開になっていき、フィナーレに向かっていきます!

スポンサーリンク

⑤ コーダ(Coda) – 壮大で華やかなフィナーレ

終盤は全楽器が合流し、クライマックスを迎えます!

全楽器が一体となるダイナミックなフィナーレは圧巻の演奏になるはずです!

ファンファーレのモチーフが再登場し、曲全体を統一しつつ、リズムが加速して爆発的なクレッシェンドで締めくくられます!

ここまででガス欠になりそうなところですが、最後まで勢いを維持しながら、クリアな音を意識したいです!

最終和音をしっかり伸ばし、響きを存分に活かしましょう!

打楽器演奏のポイント!

ここからは、筆者自身がパーカッション経験者ということで、少し打楽器演奏のポイントについて解説していきます。

難曲にはつきものではありますが、使用楽器が非常に多いんですよね。

Timp.・1st~2nd Perc.・1st~4th Mallet Perc.

と多数のパートがあります。

このことから分かるように、この曲はそもそもかなりの人数が要るので、演奏したい場合はパーカッションと要相談になりますね(笑)

それで、パーカッションはどの楽器も目立ちますが、重要なパートを1つ挙げるとしたらTimp.でしょう!

音楽のつなぎ目でTimp.がソロとなるところが多く存在します。

この曲はTimp.が目立ってなんぼなところがあるので、音量を出すときはアクセントをしっかりとつけましょう!

ただ、音を止めるところははっきり止めることも意識したいです。

ペダルの踏みかえも忙しいと思うので、どこで音変えをするのか予めきっちり決めておくとよいですね。

他には、聴いてみると分かりますがS.D.が目立ちますよね。

変拍子を意識したアクセント移動があるので、初心者にはかなり難易度が高いと考えられます。

アクセントの使い分けができると全体が締まり、魅力的になるのではっきりと強弱を使い分けていきましょう。

当然、パッドで沢山の練習が必須ですね!

全体として、変拍子が多いので必ずどの楽器もリズム感を身につけましょう。

特に、音を聞いて合わせるのではなく、拍を自分でとれるようになるまで練習が必要です。

最後に、この曲は音量のダイナミクスがはっきりしています。

盛り上がるところはしっかりとクレッシェンドし、抑えるところはきっちりと抑えて伴奏に徹しましょう!

気にすることも多く非常に難曲ではありますが、演奏できれば楽しいのでぜひ練習を頑張ってみてください!

最後に

いかがでしたか?

今回は、C.T.スミス作曲の「華麗なる舞曲」について解説してきました。

完成すれば圧巻の演奏になること間違いなしの「華麗なる舞曲」

難曲ではありますが、技術力の向上にも当然つながるので選曲を考えてみるのもおすすめですよ!

ぜひ、参考にしてみてくださいね!

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA