ジャズ調でかっこいい、演奏していて、聴いていて楽しい吹奏楽曲を探していませんか?
そんなあなたに吹奏楽の名曲「ウィークエンド・イン・ニューヨーク」をご紹介します!
この曲の特徴や演奏のコツなどを詳しく知りたい方は必見です!
「ウィークエンド・イン・ニューヨーク」ってどんな曲?
「ウィークエンド・イン・ニューヨーク(A Weekend in New York) 」は、フィリップ・スパーク氏によって作曲された曲です
フィリップ・スパークは吹奏楽界においてはかなり有名な海外の作曲者の1人であり、彼の代表作としては、
「宇宙の音楽(Music of the Spheres) 」
「祝典のための音楽(Music for a Festival) 」
などがあり、数多くの楽団によって演奏されている人気曲です!
宇宙の音楽ってどんな曲?吹奏楽版について解説しながらご紹介!
そして、今回ご紹介する「ウィークエンド・イン・ニューヨーク」もそのうちの1曲となっています。
彼は多くの作品を世に送り出していますが、その多くにおいて高い技術力が求められます。
例えば、上記でご紹介した「宇宙の音楽」はグレード6で、吹奏楽曲の中でも屈指の難易度を誇っています!
「ウィークエンド・イン・ニューヨーク」も同様に難易度の高い曲であり、そのグレードは5です。
この曲の特徴を挙げると、
という主に3つの特徴を挙げることができます。
それでは、以下では特徴①からご紹介していきます。
演奏していて楽しい!
まず、特徴①は「曲の雰囲気が目まぐるしく変わる」で、これがこの曲の1番の大きな特徴と言えるでしょう!
背景として、この曲はP.スパークが初めてニューヨークを訪れ、そこで様々な音楽に出会った印象を描いた曲です。
ニューヨークが多民族国家であるアメリカの主要都市であることを考えると、そこではいろんな音楽で溢れていることは想像に難くないですよね。
この曲は、そんなニューヨークの雰囲気を表しています。
実際、曲中ではジャズ調やバラード調といった様々な音楽が登場し、これは他の吹奏楽曲と一線を画しているポイントと言えます。
また、このことは曲の雰囲気がどんどん変化することを意味し、それによって演奏者と観客の双方が演奏を楽しむことができます。
譜面を見てみると音楽表現の工夫が散りばめられており、それを考慮しても聴いていて、見ていて楽しめる1曲です。
したがって、吹奏楽コンクールや演奏会にもってこいの1曲といえるでしょう!
個人の技術力が問われる!
続いて、この曲の特徴②は「Solo.が多い」です。
多くの場面で、各パートによるソロ演奏が登場してきます。
特に以下の動画における50秒~は各パートのソロ演奏が連続しているので、この部分は完全に個人の技術力が問われると言えるでしょう!
もちろん、聴いてみると分かりますが、他の場面でもちょくちょくソロ演奏が披露されます。
また、曲全体を通してみると特にサックスの演奏が目立つ感じがしますよね!
この曲はジャズ系が基調となっていることから、サックスが目立つのは当然ともいえるかもしれません。
ソロ演奏が多いということは、吹奏楽コンクールや演奏会で個々の演奏技術に焦点がおかれることを意味しています。
したがって、この曲を演奏するには各パートに上手にソロ演奏をこなせるような人材がほしいです。
また、この曲は冒頭で述べたようにグレード5であるため、そもそもソロ演奏云々を差し置いて演奏難易度が高いです。
よって、バンドのレベルが比較的高いことがこの曲を演奏するのに求められるでしょう!
パーカッションが躍動!
そして、この曲の3つ目の特徴は「打楽器が活躍」です。
もちろん、パーカッション以外のパートも目立つことは間違いないですが、この曲の打楽器は非常に目立ちます。
そして、何よりも着目してほしいのがこの曲にはドラムスが登場することです。
これって結構珍しいことだと思うんですよね。
実際、上記の音源は吹奏楽コンクールの演奏動画ですが、吹奏楽コンクールの場においてドラムスが演奏されているのってなかなか見かけることがありません。
ドラムスはJ-POP系の音楽でもそうであるように、全体の根幹を担う楽器ですので、この曲においても全体のリズムを支えている重要な楽器です。
また、この曲において目立つのはドラムスだけではありません。
場面によっては、ウッドブロックが裏拍をとっていたり、マラカスが16分を刻んでいたりします。
いずれもリズム隊としてはソロ演奏をしているようなものなので、少しのズレで全体を崩壊させるほどの破壊力を持っています(笑)
したがって、この曲はパーカッションが重要であり、かつ躍動する曲と言えるでしょう!
打楽器の演奏のコツ!
先ほど述べたように、打楽器はとても重要なパートです。
そこで、打楽器経験者である筆者がこの曲のパーカッションにおける演奏のコツについて少し解説していきたいと思います!
この曲の打楽器のリズムで重要なのが先にも出てきた裏拍です。
裏拍の演奏は打楽器奏者、管楽器奏者ともに苦手な人が多いのではないでしょうか?
しかし、この曲において裏拍のズレは全体のズレにつながります。
というのも、裏拍を演奏する打楽器はウッドブロックとドラムスですが、どちらの音もよく通るため、これらのリズムのテンポがずれると全体のテンポ感も変わるからです。
よって、特にその部分は実質的に打楽器がテンポを担っているといっても過言ではありません。
では、裏拍をどうやったらうまく刻めるようになるでしょうか?
…正直に言うと、裏拍をとるコツはひたすら練習するしかないんですよね(笑)
自分の頭の中でテンポを刻めるようになれば、自然と裏拍をとることができるようになると思います。
なので、♩=120はこれくらいだろうとか、♩=60はこうだとかテンポ感を持てるといいです。
例えば「目を瞑って5秒数えられるようになる」というのもいいかもしれませんね。
あとは、やはりメトロノームで基礎練をひたすら練習あるのみですので、地道な練習を積み重ねてください!
努力し続ければ必ず裏拍をマスターすることができますよ!
最後に
いかがでしたか?
今回は、P.スパーク作曲の名曲「ウィークエンド・イン・ニューヨーク」についてご紹介してきました。
演奏していても聴いていても楽しいこの曲は、吹奏楽コンクールや演奏会で演奏するのに非常におすすめです。
選曲の候補の1曲に選んでみてください!
ぜひ参考にしてみてくださいね!
①曲の雰囲気が目まぐるしく変わる
②Solo.が多い
③打楽器が活躍