世の中には無数の吹奏楽曲がありますが、その中でも和風テイストな吹奏楽曲が好きという方は多いでしょう!
今回ご紹介するのは、吹奏楽コンクールの自由曲としても人気の高い『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』です。
結論から言うと、この曲を簡単にまとめると以下の通りです!
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 曲名 | 斐伊川に流るるクシナダ姫の涙 |
| 読み方 | ひいかわにながるるクシナダひめのなみだ |
| 作曲 | 樽屋雅徳 |
| 題材 | ヤマタノオロチ神話 |
| 主な見どころ | 変拍子・打楽器・壮大な物語表現 |
この記事では、『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』のあらすじや曲の見どころ、難易度、打楽器パートのポイントについて詳しく解説していきます!
「斐伊川に流るるクシナダ姫の涙」ってどんな曲?
「斐伊川に流るるクシナダ姫の涙」は、樽屋雅徳氏によって作曲された曲です。
樽屋雅徳氏は吹奏楽界を代表する吹奏楽作曲家の一人で、ほとんどの方が知っているのではないでしょうか?
例えば、彼の代表曲としては、
「マゼランの未知なる大陸への挑戦」
「マードックからの最後の手紙」
などがあり、どちらも非常に有名な吹奏楽曲です!
そんな彼が作曲したのがこの曲で、こちらも吹奏楽でよく演奏される曲となっています。
実際、吹奏楽コンクールでは例年、中学、高校部門のいずれでも多くの団体が演奏しており、今年も多くの団体によって演奏されることが予想されます。
そして、この曲は聴いて分かるように和風テイストな曲です。
和風な吹奏楽曲はカテゴリーとしても人気なので、この曲が好きな人も多いでしょう!
ちなみに余談ですが、同じ和風な曲調の樽屋雅徳作品として「天満月の夜に浮かぶオイサの恋」という曲もあります。
「クシナダ姫」が好きな人は、こちらの「オイサの恋」も気に入るかもしれませんね!
そして、この「斐伊川に流るるクシナダ姫の涙」の特徴として、
①ストーリー性がある
②テンポと拍子の変化が多い
③打楽器が目立つ
という3点が挙げられます。
それでは、特徴①からご紹介していきます。
『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』のあらすじは?
『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』は、古事記に登場する日本神話「ヤマタノオロチ伝説」を題材とした吹奏楽曲です。
物語の主な登場人物は、
・スサノオ(主人公)
・クシナダ姫(ヤマタノオロチへの生贄)
・ヤマタノオロチ(敵)
の三者です。
あらすじを簡単に説明すると、
スサノオは出雲の地を流れる斐伊川のほとりで、ヤマタノオロチの生贄にされる運命にあったクシナダ姫と出会います。
スサノオはクシナダ姫を救うためにヤマタノオロチとの戦いに挑み、見事これを退治します。
そして最終的にクシナダ姫と結ばれ、物語はハッピーエンドを迎えます。
となります。
ヤマタノオロチ伝説の詳細は、フォスターミュージックの楽曲紹介ページでも紹介されています
このように、「斐伊川に流るるクシナダ姫の涙」というタイトルは物語から着想が得られているので、曲の構成もストーリー性があるものとなっています。
・ここはスサノオとクシナダ姫の出会いの場面かな?
・ここはスサノオとヤマタノオロチの戦いの場面かな?
など、情景を想像すると演奏表現も格段に良くなりますよ!
『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』のグレード・難易度は?
結論から言うと、この曲のグレードは4です。
したがって、吹奏楽曲の中でも比較的難易度の高い作品で中級〜上級バンド向けの作品と言えるでしょう。
この曲が難しいと言われる所以が
「テンポと拍子の変化が大きい」
ところです。
つまり、特に初見だとかなり厄介と言えますね。
例えば、後半には拍子が4/4だけではなく、3/4、2/4、6/8、3/8といった変拍子も登場します。
これは、4/4の曲ばかりやってきた場合、少しやりにくさを感じるでしょう。
また、これに加えてテンポ変化が他の吹奏楽曲よりもかなり多めです!
ゆっくりな冒頭から始まり、初見だと最初は譜面が追いやすいなと感じますが、途中で一転、♩=154になります。
この急な加速によって、初見で演奏する際は多くの人が「やばい、今どこ?」となるかもしれません(笑)
このように、初見ではやりにくさ満載の曲です。
しかし、変拍子、速いテンポはともに慣れれば楽しいと思うので、ぜひ演奏する際はたくさん練習して楽しんでくださいね!
打楽器パートに要相談!?
この曲の特徴の1つとして「打楽器が目立つ」ところがポイントとなります。
知らない方も多いかもしれませんが(Perc.の人にとっては常識かもしれませんが…) 、樽屋雅徳氏が手掛けるたいていの吹奏楽曲は打楽器が目立ちます。
そして、この曲も決して例外ではありません(笑)
実際、この曲は打楽器がTimp.とPerc.1~5の合わせて6パートもあります。
この曲は演奏人数の目安が33人とされていますが、そのうち6人が打楽器奏者というのは比率的にかなり高いですよね。
吹奏楽コンクールB編成の経験者ならわかると思いますが、B編成でそのうち6人が打楽器パートの人だったら打楽器多いなぁと感じると思います。
また、6パートもあるということでこの曲には15種類以上の打楽器が登場します(=搬入が大変!!) 。
そして、この曲自体はグレート4ですが、打楽器はこのグレードとしては難しく感じると思います。
特に、♩=154のあたりはおそらく練習が結構必要になってくるでしょう。
したがって、この曲を選曲する際はパーカッションパートの人達には要相談です!
打楽器演奏のポイント!
ここからは、筆者自身がパーカッション経験者ということで、少し打楽器演奏のポイントについて解説していきます。
樽屋さん作曲の曲の特徴の1つですが、彼の手がける曲は打楽器が出てくる部分とそうでない部分の差が結構はっきりしています。
この曲も例外ではなく、特に演奏が激しい箇所(盛り上がり含む)では打楽器が急にバンバン出てきます。
なので、自分が演奏してないからといって気を抜いているとすぐに現在の演奏箇所を見失いがちですので、気をつけてください(笑)
それで、この曲のパーカッションにおいて最も重要なのはPerc.4のBongos (or 締太鼓)のパートになるでしょう。
テンポが速くなってからは全体のリズムをこのパートが主に担うので(一般的なスネアドラムの役目)、これは打楽器経験者が担当するのがおすすめです。
リズム自体はそれほど複雑ではありませんが、アクセント移動や強弱変化といった音楽表現が満載です。
特にクレッシェンドはこの曲において重大な要素なので、ここはしっかり練習してほしいと思います。
また、この曲で特徴的と言えるのがPerc.3のバスドラムです。
以下の動画を見ていただければわかると思いますが、バスドラムをスティックを用いて演奏しています。
吹奏楽曲としてはかなり珍しいバスドラムの演奏方法ですので、演奏を聴いている方はかなり目を引くでしょう。
この曲の中で侮れない打楽器パートの1つだと思います。
全体として、拍がとりにくい箇所が多く、打楽器のみのアンサンブル箇所もあるので、パート全体でかなり練習量を積む必要があります。
ただ、この曲は比較的打楽器パートのみで合わせやすい曲ですので、メトロノームを使用したパート練を必ず行うようにしましょう!
最後に
いかがでしたか?
今回は、樽屋雅徳氏作曲の『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』について解説しました。
本作は、日本神話のヤマタノオロチ伝説を題材とした吹奏楽曲であり、壮大なストーリー性や変拍子を活かした表現、迫力ある打楽器パートが大きな魅力です。
吹奏楽コンクールの自由曲としても人気が高く、演奏会でも映える作品として多くの団体に親しまれています。
曲の背景やあらすじを理解することで、より深い演奏表現につながるでしょう!
まだ演奏したことがない方は、ぜひ自由曲の候補として検討してみてください!












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すごくわかりやすい解説をありがとうございました。
参考にさせていただきます。
とりっく様
コメントくださり、ありがとうございます。
とりっく様の演奏に本解説が少しでもお役に立てれば幸いです。
今後も演奏の参考になるような記事の作成を心掛けますので、当ブログをご覧いただけたらと思います。
すごくわかりやすくてこの曲を演奏してみようと思いました。スコアとかでも打楽器やラッパの動きを見たりして少しでも上手に演奏できるように頑張ろうと思いました。
ハピネス!!様
コメントいただき、ありがとうございます。
参考になったのであれば、とてもよかったです。
他のパートの動きを見るのは、この曲に限らずとても大事なので、ぜひ視野を広く演奏してみてください!
応援しています!
これからも本ブログを見ていただけますと、幸いです。