吹奏楽のパーカッションは人数も多く、曲ごとに
「誰がどの楽器やる?」
という「パート決め」に悩むのはあるあるですよね。
そんなあなたに贈りたい、今後パーカッションパート内で担当楽器を決めるのに使える方法があります!
この記事では、「パート決め」で使える方法を3つに分けて解説しながらご紹介します。
楽器の難易度別
吹奏楽で演奏する打楽器には、演奏が難しい打楽器や初心者でも比較的演奏しやすい打楽器があり、演奏の難易度がまちまちです。
スポーツでは技術が高ければ試合に出れて、そうでなければ控えに回るという「実力主義」が多いでしょう。
この「実力主義」の世界を取り入れたのがこの方法です。これが良い方法かは知りません…(笑)
自身の経験を踏まえて、形式的に吹奏楽曲における難易度別に主に使う打楽器を分類してみました。
しかし、最後に弁解しますが「曲によって演奏の難易度はかなり左右されます」!
ここで「下級生向け」と分類した打楽器が決して「簡単な楽器」というわけではないので悪しからず。むしろ、どの打楽器も極めようと思えば、すべて「上級者向け」になります(笑)
このことを頭に入れてから次を読んでください。
上級者(or上級生)向け
スネアドラム
![](https://i0.wp.com/wind-perc.com/wp-content/uploads/2021/04/music_drum.png?resize=253%2C201&ssl=1)
スネアドラムは、吹奏楽のパーカッションにおける花形とも言える重要な打楽器です。
基礎練で様々な技術がしっかりと身についていないと演奏できません。吹奏楽のパーカッションパートが基礎練で練習すべきメニューはこちらの記事でご紹介しました。
したがって、打楽器の演奏経験がかなりある人が演奏するのが望ましいでしょう。
クラッシュシンバル
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クラッシュシンバルは、慣れないと演奏が非常に難しい打楽器の1つです。得意、不得意が分かれる打楽器でしょう。
なぜなら、2枚の当て方が難しく、慣れていないと空気が入って「パスッ」みたいなショボい音がしてしまうからです。
シンバルは1発の重要性から、ミスすることは許されません。したがって、常に良い音を出せるように演奏技術を身につけておく必要があります。
技術が身につくには相当の時間を要するので、上級者もしくは上級生に任せておくのが無難でしょう。
ドラムス
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ドラムスは曲の演奏において核となる打楽器です。
つまり、ドラムスが使用楽器に入っている曲の良し悪しはドラムスの演奏に左右されます。
ドラムスでは足を使いますが、足を使うことはドラムス以外では基本的にないので、上手く演奏できるかは完全にドラムスの演奏経験がものを言います。
技術が要求されることと重要な打楽器であることを考慮すると、上級者や上級生が演奏するのが望ましいです。
中級者向け
ティンパニ
![](https://i0.wp.com/wind-perc.com/wp-content/uploads/2021/04/music_tynpani.png?resize=368%2C262&ssl=1)
正直言うと、ティンパニは曲によって難易度に結構ばらつきがあります。難しい曲は難しいし、易しい曲は演奏しやすいです。
したがって、一概に中級者向けということはできません。ただ、私的には中級者以上(打楽器経験者)が演奏を担当するのをおすすめします。
なぜなら、ティンパニは「第二の指揮者」と言われるように、曲の中心となるパートと言えるからです。
また、ソロ演奏となることが比較的多いので、重要性を加味すれば経験者がふさわしいでしょう。
シロフォン、ヴィブラフォン
![](https://i0.wp.com/wind-perc.com/wp-content/uploads/2021/04/543360.jpg?resize=315%2C315&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/wind-perc.com/wp-content/uploads/2021/04/967770.jpg?resize=332%2C332&ssl=1)
シロフォンとヴィブラフォンは、鍵盤打楽器の中でも比較的難しい動きが入っていることが多いです。
シロフォンは非常に目立つ楽器で、伴奏、メロディーともに担当することが多いです。また曲によっては速弾きがあります。
ヴィブラフォンはペダルの操作があることはもちろん、吹奏楽曲でも4本マレットが登場する機会が多いです。しかも、比較的難しい演奏の時もあります。
ただし、いずれも練習を積めば演奏できる楽器でもありますね。
下級生向け
マリンバ
![](https://i0.wp.com/wind-perc.com/wp-content/uploads/2021/04/543356.jpg?resize=350%2C350&ssl=1)
マリンバを「下級生向け」に割り振ったのは、吹奏楽曲の演奏に限った場合です。
打楽器アンサンブルやソロ曲などで演奏する際は4本マレットが頻繁に登場するので、有無も言わさず上級者向けです(笑)
しかし、吹奏楽曲のマリンバはそれほど難しいリズムが出ることがありませんし、何しろ目立ちません。
4本マレットが出てくることもありますが、少し練習すれば問題なく演奏できる曲が割と多いですよ!
グロッケン
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グロッケンはメロディーを演奏することが多く、比較的演奏しやすいです。
「この曲のメロディーは知っている!」
ということも多いでしょうから、複雑なリズムを読み解くという作業があまりありません。
また、楽器の特性上4本マレットが登場するということはほとんどありません。したがって、打楽器を始めたばかりの人も演奏しやすいでしょう。
小物打楽器
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![](https://i0.wp.com/wind-perc.com/wp-content/uploads/2021/04/music_triangle.png?resize=235%2C277&ssl=1)
小物打楽器は、タンバリンやトライアングルなどは一般的に有名な打楽器なので、初心者にも馴染みやすい打楽器と言えます。
特にポップス系の曲では、それぞれの小物打楽器の演奏の仕方を押さえていれば演奏にそれほど問題はないでしょう!
(ただし、上手く演奏するためには相当練習が必要です。トライアングルとか激難です(笑))
バスドラム
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バスドラムは、多くの学校で初心者が合奏で演奏するのに勧められる打楽器でしょう。
それは、重要なのは腕や手首の動きなので、(スティックの操作に必要な)指の動きが上手くなくても演奏可能だからです。
加えて、楽器の特性上速いリズムを打つことがなく、リズム自体が単純な曲も多いです。
曲の使用打楽器にあるなら、まず初心者に演奏するのをおすすめする打楽器と言えるでしょう。
実際は曲で難易度は左右される
冒頭でも述べましたが、大事なことなのでもう一度言います。正直言って、
「曲によって難易度はかなり変わります」。
演奏しやすいドラムスの曲もあれば、小物打楽器やマリンバの演奏が猛烈に難しい曲もあります。
したがって、一番良いのは経験的な知識として上記のことを頭に入れつつ、楽譜を見ながらどの楽器の演奏が難しいか判断することです!
経験が長ければ、
「このテンポでこのリズムを演奏するのは難しそうだな」とか
「これはリズムが複雑で相当技術が必要だろう」
などが楽譜を見てなんとなく分かるはずです。
もしこのような決め方をする場合は、楽譜を見ながら各々の技量と難易度を加味しつつ適切な打楽器を割り振りましょう!
じゃんけん
![](https://i0.wp.com/wind-perc.com/wp-content/uploads/2021/04/janken_boys.png?resize=579%2C356&ssl=1)
面倒なときはこれが一番です(笑)悩むことなく、非常に手っ取り早く決めることが出来ます。
ただし、じゃんけんでの「パート決め」の仕方は1つではありませんよ。以下に2つの決め方をご紹介します!
勝った人から選ぶ
じゃんけんを使った決め方の王道はこちらでしょう。自分がやりたいと思っている打楽器を演奏できるかは運しだい!
これを繰り返していると段々、
「こいつはたいていグーを出すからパーだな」
みたいな駆け引きが生まれるかもしれません(笑)
比較的平等な決め方と言えるでしょう。
楽譜を決めてからじゃんけん
「このじゃんけんに勝った人がPercussion1な!」
みたいな決め方です。誰1人として自分のやりたい打楽器を演奏することが出来ません。完全に運しだい。…ネタ枠でしょうか(笑)
そうは言ってもメリットはあります。
まず、公平性が保たれることです。下級生も上級生もパートの全員み~んな平等。1年生が先輩に気遣って、自分の演奏したい打楽器が出来ないということが起こりません。
また、いろいろな打楽器の演奏に強くなれます。
パーカッションあるあるですが、人によって得意な打楽器と苦手な打楽器があります。
例えば、この人は鍵盤打楽器が得意だけどスネアとかはダメ、逆にこの人はドラムは得意だけど鍵盤打楽器は苦手みたいな。
この決め方では、必然的にいろいろな打楽器を演奏できることになるので、オールラウンダーになることが出来るでしょう。これって結構重要です!
たまにやってみるのもありですよ!
挙手制(+話し合い)
![](https://i0.wp.com/wind-perc.com/wp-content/uploads/2021/04/pose_kyosyu_girl.png?resize=282%2C349&ssl=1)
この決め方をしているパートが多いんじゃないでしょうか?
自分がやりたい打楽器を確実に演奏できるので、最終的に納得な結果となりそうですが、この決め方にはデメリットもあります。
まず、性格によって演奏したい打楽器が出来る人と出来ない人が生じてしまうことです。
積極的に自分がやりたい打楽器を発言できる人なら問題ないでしょう。しかし、消極的な性格の人からしたらどうでしょうか。そういう人は余った打楽器を選ぶことになるでしょう。
また、下級生が自分が演奏したい打楽器を言いづらい環境が生まれてしまうこともあるでしょう。
ただこれらの「デメリット」は、
「〇〇さんはどのパートやりたい?」
と聞いたりするなど、パートリーダーを中心に全員の意見を上手く取り入れて決めることが出来れば問題ないでしょう。
一番平和な解決方法とも言えますね!
最後に
いかがでしたか?
今回は、「パート決め」に使える3つの方法をご紹介してきました。
どれか1つの方法に固執するのはよくありません。いろいろな方法を組み合わせながら、全員が納得のいくパート決めを心がけましょう!
ぜひ参考にしてみてくださいね!
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