突然ですが、
と思っていませんか?
甲種危険物取扱者の取得を目指している方ならば誰しもが持つ悩みですが、参考書をやりこめば一発合格は決して夢ではありません!
この記事では、実際に私が一発で合格した時に使っていた参考書2冊と勉強法、またその勉強時間についてご紹介します!
オススメの参考書はこれだ!
まず、私が実際に使っていた参考書はこちらの2冊です!
実際、この2冊をじっくり取り組んだことで、以下の結果で一発合格しました!
危険物に関する法令 11問/15問中 (73.3 %)
物理学及び化学 10問/10問中 (100 %)
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 18問/20問 (90 %)
(試験科目ごとに60 %以上であれば合格)
甲種危険物の参考書はいくつかあると思いますが、こちらの参考書は非常に取り組みやすいと感じました。
また、この2冊以外は全く取り組んでいないですが一発合格できたので、この2冊だけで試験勉強は完結すると思いますよ!
勉強方法は?
『物理学及び化学』は基本的に勉強なしでもOK!
甲種危険物取扱者には受験資格があり、皆さんは『化学系出身』 or 『乙種危険物取扱者を有する』のどちらかでしょう。
ただ、乙種を取得してきた方はおそらくだいぶ勉強方法は確立していると思うので、これを今読んでくださっている方の多くが化学系出身の方ではないでしょうか?
甲種の試験には、大きく分けて大問3つ(『危険物に関する法令』・『物理学及び化学』・『危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法』)あります。
まず、
化学系なら『物理学及び化学』はほぼ勉強しなくてOK
です!
例えば、次のような問題は危険物で頻出問題となりますが、ぜひ少し考えてみてください。
『次の物質が1molが完全に燃焼する場合、必要な酸素量が最も多い物質はどれか。』
1. ベンゼン(C6H6)
2. アセトアルデヒド(CH3CHO)
3. アセトン(CH3COCH3)
4. エチレングリコール(C2H4(OH)2)
5. エタノール(C2H5OH)
いかがでしょうか?
なんとなく解き方の方針がつく方が多いのではないでしょうか。(ちなみに解答は1です。)
こちらは高校の『化学基礎』の範囲ですので、おそらく化学系出身の方ならば簡単に解けると思います!
このような、
『化学反応式の係数をそろえる問題』や『状態方程式を使う問題』など、高校の化学(一部物理)をしっかり勉強してきた方ならばそれほど難しくありません。
したがって、『物理学及び化学』は基本的にはさっと見るだけで問題ありません。
『それぞれの化合物における完全燃焼式を書き、以下の赤字を比較すればよい』
1. C6H6 + 15/2O2 → 6CO2 + 3H2O
2. CH3CHO + 5/2O2 → 2CO2 + 2H2O
3. CH3COCH3 + 4O2 → 3CO2 + 3H2O
4. C2H4(OH)2 + 5/2O2 → 2CO2 + 3H2O
5. C2H5OH + 3O2 → 2CO2 + 3H2O
より、解答は1
あえて、『基本的には』勉強しなくてよいと含みのある言い方で書きました。
実は、化学系出身の方でもしっかりと勉強しなくてはならない『物理学及び化学』の範囲があります。
それが、『燃焼・消火の基礎理論』です。
例えば、『引火点』・『燃焼点』・『発火点』の定義について知っていますか?
正直、なんとなく予想はつくけども勉強しないとしっかりとした定義はわからないですよね。
・引火点…揮発性の蒸気が点火源によって発火する最低温度
・燃焼点…5秒間燃焼が継続する最低の試料温度
・発火点…点火源がなくても発火して燃焼を開始する最低温度
また、『A火災』・『B火災』・『C火災』や消火器具の設置基準などは、勉強する必要があると思います。
勉強しなくても大丈夫と高を括っていると、意外と痛い目を見る可能性があるので少なくともこの部分は勉強するようにしてくださいね!
『危険物に関する法令』はひたすら暗記!
とにかく勉強時間がかかるのが、この『危険物に関する法令』。
この暗記がとにかく面倒!
例えば、各危険物には『ある一定の量』以上であると消防法などによって規制されるというのが決まっています。
この『ある一定の量』=『指定数量』です。
この指定数量を覚えるのが結構面倒で、
特殊引火物→50 L、第一石油類(非水溶性液体→200 L、水溶性液体→400 L)、アルコール類→400 L
などなど項目が約30ほどあって、それを覚えなくてはいけないんですよね。
しかも、これを覚えておかないと解けない問題が頻出というなんとも鬼畜。
また、『製造所等』として製造所・7種の貯蔵所・4つの取扱所があるのですが、各施設に対する基準(例えば周囲〇mに物を置かないとか)を1つ1つ覚える必要があります。
加えて、試験問題が『選択肢5つ与えられて、このうち正しいのはいくつあるか』というのが多いので、ある程度で覚えておけば何とかなるというものでもありません。
したがって、とにかく暗記必須!
暗記のコツは、
・とにかく何度も繰り返すこと
・必要に応じて語呂合わせや覚え方を用いること
でしょう。
暗記の仕方は正直人それぞれなので一概に言うことはできませんが、実際に次のようにして取り組んでいました。
・テキストは赤シートで隠すタイプなのでそれを何周か繰り返し、その後はひたすら問題演習をこなす。
・語呂合わせや覚え方をネットで調べ、併用してそれを活用して暗記する。
結論として、『危険物に関する法令』はとにかく暗記なので頑張るしかありません!
『危険物の特性』は大枠で捉えて、化学の知識と関連づけ!
大問3つの中で最も問題数が多いのが、この『危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法』。
したがって、とてもボリュームがあるのがこの科目です。
危険物に該当する物質は無数にあり、各物質に対してその性質や消火方法を覚えるとなると当然、量は膨大になります。
しかし、
・各危険物を別々に捉えるのではなく、第1類~第6類の大枠でとらえること
・化学の知識と関連付けること
をおさえておけば、意外となんとかなりますよ!
まずは、第1類から第6類の危険物の定義をしっかりと頭に叩き込みましょう。
また、各類についてどのような化合物が多いとなんとなく認識しておくと、勉強が進めやすいです。
例えば、こんな感じ。
第1類…酸化性固体 ○○酸塩や無機の過酸化物が多い
第2類…可燃性固体 リン・硫黄・金属系が多い
第3類…自然発火性物質及び禁水性物質 リン(黄)・アルカリ金属が多い
第4類…引火性液体 ガソリン・アルコール・油が多い
第5類…自己反応性物質 有機化合物(個人的にはあまり耳にしないやつ)が多い
第6類…酸化性液体 酸・複数のハロゲンからなる化合物が多い
『○○が多い』というのは、あくまで私が勝手に考えたやつなので、勉強を進めながらぜひ自分で考えてみてください!
各類で共通する性質、消火方法などがあるので、これを認識しておくだけで暗記したり、問題を解いたりするのが楽になります!
また、H2Oと反応して発生するガスは化学反応式を考えて暗記したり、-O-O-結合を含む化合物は反応しやすいといった化学の知識を活用できます。
こういった関連付けをすることによって、単純な暗記よりも苦になることなく勉強することができると思いますよ!
ぜひ、やってみてください!
合格にかかるまでの勉強時間は?
実際に、私が合格するまでに勉強した時間は、
約200時間
です。
正確に記録していたわけではありませんが、おおよそ1日に2時間を約3か月繰り返していました(=180時間程度)。
実際は、日によっては多い少ないがあったり、何なら勉強しない日もあったので、目安程度に考えていただきたいです。
したがって、もっと集中して取り組めば短時間で済むでしょう。
ただ、勉強量から推測すると、
最低でも約100時間
は必要ではないのかな?と考えています。
ぜひ、各々のスケジュールと照らし合わせながら勉強時間を確保してくださいね!
また、最初に言った通り、参考書はこの2冊で十分ですので、複数の参考書に手を出そうとはせずに、同じ参考書を何度も繰り返すようにしてください!
最後に
この記事では、実際に私が甲種危険物取扱者試験をとるのに用いた参考書と、その勉強法や勉強時間についてご紹介してきました。
合格率は35~40 %前後と意外と低いですが、しっかりと勉強すれば一発合格可能です!
一発合格を目指して参考書をやりこんでほしいと思います!
ぜひ、参考にしてみてくださいね!
『甲種危険物に一発で合格したいけど、どうしたらいい?』
『勉強始めたいけど、おすすめの参考書は?』