パーカッションパートに所属しているなら必ず取り組むであろう基礎練習(ゴム状のパッドを叩く練習)ですが、「基礎練のメニューどうしようかな~」と考えることはありますよね。
そんなあなたに、吹奏楽のパーカッションならぜひ取り入れたい基礎練習のメニューがあります。
この記事では、様々な基礎練習のメニューを解説とともにご紹介します。
必ず練習したい基礎練メニュー
シングルストローク(1つ打ち)
1つ打ちも立派な奏法の1つです。打楽器の基本の基ではありますが、打楽器奏者にとって一番重要ですね!
1つ打ちの練習は様々あると思いますが、基礎練習メニューの中で最も普及しているのは、
「チェンジアップ」
でしょう。
皆さんの学校も取り組んでいることだと思いますが、これは4拍(もしくは8拍)ずつ4分→8分→3連符→16分と徐々に変えながら叩いていく練習です。
打楽器奏者の嶋崎雄斗氏が動画で解説なさっているので、こちらを見た方が分かりやすいですね!
上記の動画では、それに加えて16分から音を1つ抜いたリズムである、
「タタタッ(4つ目が休符)」、「タタッタ(3つ目が休符)」、「タッタタ(2つ目が休符)」、「ンタタタ(1つ目が休符)」
のリズムも紹介されています。
経験上、上記の4つのリズムはいずれも譜面に頻出するリズムです。これらのリズムが譜面に出てきたらパッと演奏できるという状態までしっかりと練習しましょう!
正直、4分、8分、3連符、16分と上記のリズムのマスターすれば、多くの曲を難なく演奏できるでしょう。それだけ、重要なリズム練習です!
テンポですが、最速180~200 bpmくらいで出来れば演奏に支障はないでしょう。
速くできるに越したことはないですが、曲の演奏で出てくるテンポはたいてい速くて150~160 bpmくらいです。したがって、まずは80~160 bpmくらいの範囲で確実に演奏できるようにしましょう!
叩ける最高速度を上げるのはそれからでも全く問題ありません。
上記で上げたリズム以外にも、16分から真ん中の2つの音符を抜いた「タッタ(2,3つ目が休符)」のリズムや、3連符ver.で音を1つ抜いた「タタッ(3つ目が休符)」、「タッタ(2つ目が休符)」、「ンタタ(1つ目が休符)」など様々な練習が出来ます。
いろいろと組み合わせて練習してみましょう!
ダブルストローク(2つ打ち)
ダブルストロークは1つ打ちよりも技術が必要で練習量が要求されますが、打楽器奏者なら必ず身につけたい技術です。
その理由の1つは、ずばりダブルストロークを演奏で使うからです。
例えば、ロール。スネアドラムを演奏していると必ずと言っていいほど登場すると思います。
基本的にドラムロールはクローズドロール(よく耳にする「デュルルルル…」というロールはこっち)とオープンロールと2種類あり、後者のオープンロールはダブルストロークによって演奏されます。
また、意外と出てくる奏法である「ドラッグ(ドラグ)」にもダブルストロークが必要になります。ドラッグというのは、ダブルストロークで演奏される装飾音符です。
加えて、ダブルストロークは身につけておくとめちゃくちゃ便利です!
いろんな曲を演奏していると、
「このリズムは交互に叩くと(シングルストロークだと)上手く演奏出来ないなぁ…」
ということが必ず起きます。そんな時はダブルストロークを使うことによって即座に解決!非常に便利です。
ダブルストロークのおすすめの練習は、「タタッタタッタタッタタッタンタン(4拍)」というリズムを右と左で交互にやる練習です。
このリズムを何度も練習していくうちに、徐々にダブルストロークが上達するでしょう。
アクセント移動
アクセント移動は名前の通り、アクセントの位置を徐々にずらしていく練習です。16分と3連符のアクセント移動の練習が最適でしょう。
アクセント移動の練習をすることにより、アクセントを自由につけられるようになります。
アクセントは音楽表現をする上で欠かせないので、この練習は吹奏楽のパーカッションパートの人には必須です。
練習法としては、16分では4拍ずつアクセントをつける位置を16分の1音目→2音目→3音目→4音目と変えていき、3連符でも同様に4拍ずつアクセントをつける位置を3連符の1音目→2音目→3音目と変えていくのが良いでしょう。
16分の練習では、アクセントのつける位置を変えるのが4拍ずつ→3拍ずつ→2拍ずつ→1拍ずつと、続けて徐々に減らしていくリズム練習も面白くておすすめですよ!
追加で練習したい基礎練メニュー
フラム
フラムは1音の装飾音符です。
単なる装飾音符と聞くと簡単そうに思えますが、意外と難しいです!
どこが難しいかというと、2本のスティックを当てるタイミングや、それぞれの音量バランスなど気を付けることが多いので、慣れるまでは上手くできないでしょう。
始めのうちは、2本のスティックが同時に打面に当たってしまったり、逆に当たるタイミングがずれすぎて単なる16分音符みたいになってしまうことも多いです。
自分はフラムは単体で何度も練習していたので、特にこれといったリズム練習はありませんが、この後に紹介するパラディドルとフラムの練習を組み合わせた「おまけ」の練習方法を紹介します。
パラディドル
「パラ」とは交互に叩くこと、すなわち「RL」もしくは「LR」です(Rは右手で叩く、Lは左手で叩く)。
「ディドル」とは同じ手で連続して叩くこと、すなわち「RR」もしくは「LL」です。
したがって、パラディドルのリズムは「RLRR」もしくは「LRLL」となります。(よって、「パラパラディドル」や「パラディドルディドル」という組み合わせもできます。)
パラディドルはなかなか慣れないと苦戦するでしょう。特に、ディドルはダブルストロークなので、ダブルストロークである程度演奏出来ることが必須です。
しかし、言い方を変えればパラディドルを練習することは、ダブルストロークの上達にもつながります。積極的に取り入れて欲しい基礎練習です!
おまけ
この練習は自分で勝手に考案してやっていた練習方法です(まぁ、やっている人もいるとは思いますが…)
その練習方法は、
「チェンジアップのフラムver.」
です。
最初に記載したチェンジアップ(4分→8分→3連符→16分)を、普通のフラム(4拍→フラムタップ(4拍)→フラムアクセント(4拍)→フラムパラディドル(4拍→フラマキュー(1拍)→普通のフラム…に変えた練習方法です。
「フラムタップ」、「フラムアクセント」、「フラムパラディドル」、「フラマキュー」について詳しく知りたい方はこちらのサイトをご参照ください。
https://www.momoska.com/rudiments.html#iii
この練習は結構ハードな練習なのでやりがいがあります。ただ、これらの技術は吹奏楽をやる上ではほとんど使わない(むしろ使ったことないかも(笑))というレベルなので無理してやる必要はないですね(笑)
おすすめの教則本
自分はこちらの教則本を愛用していました。
https://product.rakuten.co.jp/product/-/fa1f31486a1d734fdc71ad211208a667/
アマゾンで見ると「ベストセラー」ということで、多くのパーカッション奏者が使ってきた教則本と言えるでしょう!また口コミも4.8とかなりの高評価です。
ここまででご紹介した、「1つ打ち」、「2つ打ち」、「フラム」、「パラディドル」など吹奏楽のパーカッションパートなら押さえておくべき内容がしっかりと入っています。
これをマスターすれば、ほとんどの曲を問題なく演奏できるでしょう。
購入を検討してみるのも良いですよ!もしくは、学校にあるという場合もあるので探してみてはいかがでしょうか?
最後に
いかがでしたか?
今回は、吹奏楽のパーカッションパートの人が基礎練習で取り入れたいメニューをご紹介してきました。
基礎練に取り組むことのメリットはこちらの記事で書いていますが、基礎練は非常に重要です!基礎練から得られるものはめちゃくちゃ多いです。
基礎練を疎かにせず、しっかりと練習していきましょう!
また、こちらの記事では基礎練の効率を上げるのに役立つスティックをご紹介しています。こちらも要チェックですよ!
ぜひ参考にしてみてくださいね!
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