打楽器七重奏は、楽器の数が増え、音の幅も広がるので素敵な曲がたくさんあります!
そんな打楽器七重奏を選曲する際に、
と感じていませんか?
この記事では、アンコンや演奏会で演奏するのにおすすめな打楽器七重奏を3曲ご紹介します!
雷鳴のゼウス
「雷鳴のゼウス」は、嶋崎雄斗氏によって作曲された曲です。
「ゼウス」とは、宇宙や天候を操る全知全能の神のことです。
楽器編成は、鍵盤打楽器が4人、太鼓系が3人となっています。鍵盤打楽器がメロディーを担当しつつも、所々太鼓系のみのアンサンブルもあります。
使用楽器に関しては、おそらく5オクターブのマリンバが必要な点(頑張れば5オクターブでなくてもいけるかも…?)、ティンパニを使用しない点が着目すべき点であると言えるでしょう!
また、鍵盤打楽器が2本マレットで進行し、全体としてトレモロが多い印象を受けます。
トレモロは雑になりがちでもあるので、打数はどれくらいにしようかとか、どういう表現をするかなど考えてトレモロをすると良いと思います!
作曲者である嶋崎氏によると、「ゼウス」の電撃を操る猛々しい姿、そして戦いの末に宇宙に調和をもたらす姿を表現しているそうです。
したがって、この曲はかっこいい部分と美しい部分が混在しています。太鼓系が猛々しい姿を、鍵盤打楽器のハーモニーが調和をもたらす姿を描いている言えるでしょう!
打楽器七重奏としては使用楽器が比較的少なく、またアンサンブルコンテスト用に5分以内に収まっている点も見逃せません。
アンサンブルコンテストでも演奏されている曲ですので、どこかの機会で1度演奏してみてはいかがでしょうか?
楽譜は以下のサイトで販売されています。
http://www.musiconpaper.jp/products/detail.php?product_id=265
ヴォルケーノ・タワー~7人の打楽器奏者のための~
「ヴォルケーノ・タワー~7人の打楽器奏者のための~」(“The Volcano Tower for seven percussionists”が原題)は、ジェリー・グラステイル氏によって作曲された曲です。
打楽器七重奏の曲で最も有名かつ演奏機会も多いのはおそらくこの曲なんじゃないかなと思います!
編成は、基本的には鍵盤打楽器が3人、それ以外が4人という構成になっています。
使用楽器の1つの特徴として、Rain stickやBamboo Chimeなどの擬音を出す楽器が使われており、これらの擬音がどこか不気味な世界観を描き出しています。
また、鍵盤打楽器が2本マレットである点も触れておくべき点でしょう!
この曲は「ヴォルケーノ・タワー」という架空の物語をもとに作曲されてます。
ある日、天高くそびえる「ヴォルケーノ・タワー」に氷の国からの魔の手が忍び寄り、最上階の「紅玉」が奪われそうになります。そこに7人の勇者(これは演奏者に相当します)が現れ、彼らは塔へと向かう…という物語です。(詳細は、楽譜の販売されているサイトに記載されています)
このようにはっきりとした物語があり、演奏者はこの物語の「勇者」なので、自分たちが「勇者」として「ヴォルケーノ・タワー」を冒険する様子を想像しながら表現していくと良いでしょう!
この曲は、アンサンブルコンテストでの審査員うけも良く、上位の大会でも良く演奏されている曲です。演奏されてみてはいかがでしょうか?
楽譜は以下のサイトで販売されています。
https://www.brain-shop.net/shop/g/gENMS-84595/
MIRA
「MIRA」は、野本洋介氏によって作曲された曲です。
ミラとは不思議なものという意味を持ち、クジラ座の中心で輝く星で、明るさが大きく変わる変光星を指します。
したがって、星を表すということでどこか煌びやかで美しさがある曲に仕上げられています!
ちなみに、この曲の作曲者である野本氏は、打楽器四重奏曲である「星物語」や打楽器七重奏の「THE BIG DIPPER (意味は北斗七星)」など、星に関連した打楽器アンサンブル曲をよく作曲されている方です。
この曲は、マリンバ2台(4+1/3と5オクターブ)を用いて演奏をする打楽器七重奏として、もしくは打楽器奏者6人とコントラバス奏者1人で演奏する七重奏として演奏することが可能です。
上記の動画は打楽器七重奏として演奏されていますが、下記の動画ではコントラバスを含んだ七重奏として演奏されています。
https://www.youtube.com/watch?v=E_YrXMMTbKQ
打楽器七重奏では、基本的に鍵盤打楽器が4人、それ以外が3人となります。
しかし、チャイムを担当するパートの人が鍵盤打楽器を叩いたり、鍵盤打楽器の人が太鼓系を叩くなど曲中で変化もあります。
これは、ミラが変光星であることにも由来しているのではないでしょうか?
鍵盤打楽器の演奏では、上記の2曲とは異なり4本マレットが登場するので、この曲の演奏の際には4本マレットの演奏には慣れておく必要があります。
基本的には鍵盤打楽器やチャイムなど音階がある楽器が主軸を担いますが、所々に太鼓系アンサンブルなどがあり、太鼓系も重要な役割を果たします。
聴いている人も心地よい綺麗な曲なので、条件が揃えば1度演奏してみることをおすすめします!
楽譜は以下のサイトで販売されています。
https://www.ensemblegf-pro.jp/product/1711
最後に
いかがでしたか?
今回は打楽器七重奏曲を3曲ご紹介しました。
打楽器七重奏となってくると、必要な楽器やマリンバの音域が増えたりして、悩みどころも増えるかもしれません。
しかし、楽器を変更したり、音のオクターブを変えたりするという選択肢もあるので(作曲者の方へのご連絡は必要かもしれませんが)、まずは好きな曲を選曲すると良いと思います!
ぜひ参考にしてみてくださいね!
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